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建民さんが日本に伝えた四川料理。 そのベースとなる中国の四川料理について少しご紹介させていただきます。 中国四大料理の一つとされ、四川省で生まれた料理。 四川省は中国の西部に位置しており、日本の約1.5倍もの広さがあります。 内陸部で山あり川ありの肥沃な盆地なので農蓄産物は豊富です。 しかし、雨が多く一日中雲や霧におおわれて太陽を見ないこともある、 高温多湿な風土。その為辛い料理を食べて汗を流し、体の新陳代謝を促す、 そして病気の予防という生活の知恵からあの辛い味付け(麻・辣と言われる味)になったのです。 また、他にも他省の料理にはない「酸・甜・苦・鹹・香」という味があり、 多種多様な味が特徴です。 その四川料理の代表が麻婆豆腐です。 その麻婆豆腐にも使われ、これがなくては四川料理は作れないという食材が、 四川山椒(漢源花椒)と豆板醤。 四川山椒とは日本の山椒とは違い舌が痺れるような辛さ、 その味を麻(マー)といい、その芳醇な香りとびりっと痺れる様な刺激的な味は、 食べた人を虜にします。 そして、もう一つは豆板醤。これが唐辛子の辛さ、辣(ラー)です。 本来豆板醤とは、ソラマメを発酵させ、香辛料と合わせ、 寝かせてできる味噌の一種なのですが、 今まで日本での豆板醤のイメージといえば辛いだけの旨みが無いもの。 しかし、本場四川省ピ県で作られている豆板醤は、厳選されたソラマメを用い、 辛味は四川特有の味を持つ四川唐辛子(朝天辣椒) を使い二年間寝かせます。 その間毎日、太陽が出れば甕の笠をはずし一つ一つかき混ぜ、 雨が降れば笠をかぶせ、我が子のように手塩にかけて育てられます。 そうして、日に日に色が深くなってゆき、二年経ってやっと甕から出された豆板醤は ギュッと凝縮された旨味と独特の香りを持つものなのです。 またその他の料理としては回鍋肉(豚肉の薄切りと野菜の辛味噌炒め)や 乾焼蝦仁(エビのチリソース煮)といった皆さんお馴染みのものがあります。 四川が元祖と知らない方も多いと思いますが、実は四川なのです。 あと、四川料理好きにはよく知られている宮保鶏丁(鶏肉の辛子炒め)、 魚香肉糸(豚肉の香り辛み炒め)が代表的な料理としてあげられます。 どの料理も辛いだけの料理と思われていますが、実は辛い中に旨みを感じさせる奥の深い料理なのです。 その秘密は調味料の使い方で、特に酢の使い方は秀逸です。 味をまろやかに複雑にさせるこの酢の使い方は料理人の腕を試される難しいバランスです。 このように他省とは全く違う独特の味を四川料理は持っているのです。
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